MIDAS PSU パワートランジスタ交換修理

MIDAS PSU パワートランジスタ交換修理

我が家のオーディオルームのミキサー卓のPSU(電源ユニット)は予備機も考慮し、3台体制で1か月毎にローテーションで使っています。たまに通電しておく理由としては基板の湿気を飛ばしたり、電解コンデンサーなど、無通電状態による劣化を予防するためです。
今回、夏の終わりという頃合いでいつも通り別個体のPSUにケーブルを差し替えて電源を入れたところ、一瞬メーターが光ってプロテクトランプが点いてしまいました。ヒューズを入れ替えてもすぐに飛ぶ……
さて、またひとつ、機材に詳しくなるイベントが発生しましたので早速診断していきます。

 

■ひとまずカバーを開ける

こちらがHERITAGEシリーズのPSUです。HERITAGEシリーズなら1000でも2000でも3000でも使えるようです。ちなみに48chまではギリギリ1台で起動できますが、56chや64chモデルは1台のミキサーに対してこのPSUが2台必須になり、ミキサー本体にも電源の差し込み口が2箇所あります。

■電解コンデンサーをチェック

さて、カバーを開けてみるとひと昔前のアンプのような大型のトロイダルトランスが目に入ります。重量のほとんどはこのアンモナイトみたいなトランスの重さです。
コンデンサーはPHILIPS製の22000μFでした。これは触ったら痛いでは済まなそうだ。。気を付けよう。
まずコンデンサーの並列になっているプレートを外してそれぞれの容量を測定しましたが、どれも正常範囲内。次の原因を探ります。

■単相ブリッジ整流器をチェック

さて、次に壊れやすいポイントとして単相ブリッジ整流器を調べます。上部についているヒートシンクを取ると、四角いセメントで固められたようなパーツが4つ見えます。
しかし、これもどれも正常でした。

■トランジスタ類をチェック

基板がショートしないように各所養生したり、木の板を挟んだりしながら、持ち上げてハンダをとります。

古い機材のため、順番による相性やバランスなどが崩れないように全てに番号を振って1個ずつ調べます。

正常であれば、PNP表記のトランジスタであることが測定結果に出ます。

ようやく見つけました、一つだけなにやらおかしい個体があります。2つのダイオードとしてトランジスタっぽい回路にはなっていますが全く同じ型番のパーツで表示が違うのは手がかりになります。 この後、詳細に調べたところ、やはりショートしていることがわかりましたのでおそらく原因はこれでしょう。

すぐにパーツを発注。型番はMJ2955という電源まわりによく使われているパワートランジスタです。

正常であることを確認して、熱伝導グリースを塗って取り付けます。
電源投入、無事に起動して完了です!

季節の変わり目、体調もそうですが機材の不具合も出やすい季節です。温度や湿度も変わり、負荷の掛かり方も変わるのでこの頃のイベントでは想定外の故障にもご用心ください。