ボロボロになったWaldorfQの”ノブ”を復活大作戦!?
▲今回の記事で制作したノブの工作風景を3分30秒の動画にまとめました
先日、長年の愛機であるシンセサイザー Waldorf Qを鳴らそうとハードケースを触った瞬間、中で「ガラガラガラ」と嫌な音が。。。
開けてびっくり。まさかとは思いましたが、音の正体はノブが溶解し砕けた事によるものでした(画像に残っているノブも触るとボロボロに崩れ、全て無くなりました。。。)

以前からWEB上で、初期のノブは加水分解するとは知っていたのですが、まさか自分の個体にも起こるとは。。
「ブルータスお前もか」と言ったのは古代ローマのカエサルですが、「ウォルドルフ、お前もか」とつい呟いてしまいました。
WEBで調べるとQ初期デザインのグレーノブは、例外なく加水分解しボロボロに砕けてしまう症状が発生している模様です。
発売が99年ですから発売から20年以上経過している事を踏まえると、恐らく世界でノブが現存している個体はもう無いのではないでしょうか?
何れにしてもノブがないのは、操作の面はもちろん、凝りに凝ったデザイン(シンセ界隈では有名なあのアクセルハートマン)であるが故に見栄えの面でも問題有りです。なんとかノブを復活させたいと考えました。

まず浮かんだのが、3Dプリンタでの制作です。しかしまったく知識もなく3Dプリンタ自体も持っていませんし、何しろ元になるノブはもう砕けて無い状態で参考になる3Dデータもありません。
次に既製品のノブです。最近では海外のサイトから直接購入できたり、金額をまとめれば送料も無料になる等、利用するとなかなか便利です。しかし元のノブが先端に向かってやや先細りする特殊な形状もあって、なかなかイメージに合うものがありません。紛失による1か所2か所の代替用途であればかなり重宝するのですが、Qの操作ノブは合計60か所もあるため、それなりにコストもかかりそうです。

次に検討したのが、家具のキャビネット等についている木製の取っ手です。早速ホームセンターで探してみたのですが、いざ現物をみると形や大きさが合うものがなく、何しろ穴の位置が逆になり、シンセのノブには不適合でした。
そんな中、あきらめきれずにホームセンターをチェックして見つけたのが、この黒檀の丸棒です。太さも丁度良いものがありますし、円筒形ではありますが、色と質感からQのサイドウッドパネルに合わせて高級感が演出できそうです。
ただし既製品はある程度の長さになるため、適度な長さに切って且つポッド径に合わせて穴をあける必要もあります。
早速糸鋸で自作を試みましたが、黒檀の性質上、ものすごく固くてきれいに平らな断面で切断することが出来ませんでした。
そこで当ブログでおなじみのDIYマスターYくんの登場です。彼に相談したところ、二つ返事で出来ますとのこと。共同作業でノブの制作に取り掛かる事にしました。
今回使用したのはこちら、直径15mm、長さ300mmの黒檀の丸棒です。
これをQの本体に合わせて、長さ25mmに切断し、芯に6φ深さ15mmの穴をあけ、1つのノブとして制作していきます。
まずは、万力で棒を押さえて、のこぎりで長さ25mmに切断します。
かなり固い材質のため、切った断面がいびつです。バリ取りも兼ねて表面にペーパーサンダーでヤスリをかけます。
なるべく平らになるようにさらに整えます。
どうでしょう?だいぶ整いました。
今度は裏側に6Φのポッド用の穴をあけていきます。まずはトースカン(決めた高さに水平に線を引く器具)を使って中心に目印を付けます。
中心に目印が付きました。
万力に嵌めて、センターポンチで穴をあけていきます。なかなか固いです。
ここまでくると側面も気になります。側面も含め、全体的にサンドペーパーで軽く磨きを掛けします。
ひとまず完成したノブがこちらです。う~む、美しい。
材質が固くて加工は大変でしたが、水分を含んだ独特のなめりがあり、手をかけるほど美しい色合いになるのが印象的でした。
前半はここまでです。ここからさらに合計60個のノブを作成します。出来上がった装着画像は後半にご紹介しますので、ご期待ください!(大変ですが頑張ります)
