シアター演出に効果絶大!dbxの初代超低音生成装置[dbx/120]を修理せよ!前編

~はじめに~
 レコーディングエンジニアが職人技で仕込んでくれた音源。これを聴く側の筆者(リスナー)にとっては、さまざまな音源に向いた臨場感(エフェクト)を付加して楽しみたいものです。
 ワイドレンジで再生できる環境をお持ちの方に是非おススメしたいのが、重低音増強効果が得られるサブハーモニック・シンセサイザー[dbx/120シリーズ]です。

 サブハーモニック・シンセサイザーは、普通のイコライザーの様に特定の周波数を増減するのとは違い、音源をサンプリングして何オクターブも下の音を生成してハモらせてくれます。この仕組みにより、音源には存在しないはずの30Hz~50Hzなどの超低域を付加することができます。映画など、効果音が多いの音源における地面や壁を伝って体で感じる音を非常にリアルに体験できます。ドアを閉める音なんかは、実際に人が入ってきたかと勘違いするほどです。(※ホラー映画は恐怖レベルが倍増しますのでお気を付けください)

~今回の作業(「症状:スルーアウトの音が出ない」を解明せよ)~

 ヘアライン加工が美しいブラックパネルの堂々とした風格からは映画館に入った瞬間の冷たく澄んだ空気を感じてしまいます。


 プラスネジで止められたカバーを取り外し驚いたのが日本製パーツの多さ。昔、日本製のビデオデッキを空けたときの光景を思い出しました。それもそのはず、この年代のdbxは日本製だったのです。しっかりとした作りこみには感動です。


 内部の全体像がこちら。余裕を持ったアナログな構成です。


 各所に日本製パーツを確認。


 あっちにも、こっちにも。


 コネクタも日本製パーツでした。ここまでくると細かい抵抗まで含めて、ほぼ100%製造は MADE IN JAPANでしょう。(設計はアメリカのdbx社)


~今回の作業「不良の原因を捜索」~


 今回の症状である「スルーアウトが出力されない」ということですが、表から見た感じは目に見える問題なし。コンデンサも膨らんではおらず、スイッチパーツも正常に切り替わっている様子。「マイコンかなぁ~。」と最悪のケースを想定しながらも、物理的な軽度の原因である希望を捨てずに裏面をチェック。するとスルーアウト端子付近で見事に両チャンネルとも接触不良を発見!!

これならば話は早い。いけるかもしれない!

~後編へつづく~